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映像があるから、できるバスケがある。宇都宮ブレックスユース×Hudl

B1に所属し、2021年の天皇杯で準優勝を果たしたプロバスケットボールチーム宇都宮ブレックス。トップチームに負けじと成績を残しているのが、2020年「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2020」で優勝した宇都宮ブレックスユースチームです。

Hudlを導入したことで、どのような指導が可能になり、チームにどう影響を与えたのでしょうか。宇都宮ブレックスユースチームコーチ、BREXバスケットボールスクールディレクターを務める荒井尚光氏にお伺いしました。

宇都宮ブレックスユースチーム(栃木県)
■使用しているプラン
-Hudl Silver (税込121,000円/年)

Hudlによって、客観性を保った指導が可能に

ーHudlを導入されたきっかけは何だったのですか?

Hudl導入以前からHudlのスポーツ分析ソフト「スポーツコード」を使用していたので、Hudlについては知っていました。さらに映像分析ができるソフトがあればと思い、導入を決めました。

ー映像分析に力を入れよう、と。

そうですね。宇都宮ブレックスユースチームでは、チーム立ち上げ時から「全てにおいて日本一」を目指しています。体育館などのハード面に加えて、映像分析といったソフト面も重視して、環境を整えることに注力してきました。チームの考え方が、導入の根本にはありました。

ー実際に導入してみて、指導者として変わったと感じることはありますか?

あります。一番は、選手一人ひとりを客観的に見て指導できるようになったこと。指導していると、プレーに対してどうしても主観が入ってしまいます。でも、Hudlを通じて映像を見たり数値を追うことによって、個々に客観的なフィードバックができるようになりました。


コート横からは“見えない”細部の数値がとれる

ー具体的にどういう数値を追って、活用しているのですか?

例えばオフェンスでいうと、「どの位置から何本シュートを打ったのか」を試合ごと、月ごと、年ごとに追いかけています。「意外とこの位置から打っていなかったんだ」などと把握できますし、チームの弱みや強みが明確になります。しかも、この数値をチーム単位、個人単位の両方で分析できるのがHudlの良いところなんですよね。

オフェンスだけでなく、ディフェンスでも重宝しています。「ディフレクション」という、相手がパスをした時にディフェンスがボールを触ったか触らなかったか、という数値があるんです。この数値をとると、見ているだけではディフェンスをやっているようで、実はやっていないところがわかります。練習となるとオフェンスに力を入れがちですが、ディフェンスにも力を入れるきっかけになっています。

ー映像でしかわからない、“見えない”数値がわかるんですね。

まさに。あとは、スクリーン(ボールを持っていない選手がディフェンスの邪魔をするプレー)の角度やボックスアウト(リバウンドに入る選手が良い位置取りができるよう相手を体でブロックするプレー)のコンタクトの仕方、アウトオブバウンズになったプレーも、よく振り返っています。本当に細かい部分ですが、自分たちのプレーをより的確に見直す上で重要です。

ー「映像分析」というと、相手を分析して戦術に落とし込むイメージも強いですが、自チームの分析にこそ注力されていますね。

そうです。もちろん相手の弱点や狙いたいところは選手たちに伝えています。ただ小中学生年代だと、いくら他チームの分析をしたとしても、すんなり入ってくる情報量ではありません。必要最低限の情報に絞って、まずは「自分たちがどうなっているのか」を知ることを重要視しています。その方が、選手たちにとってはわかりやすいんですよね。

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選手たち自らプレーを見るように。コーチへの主体的な質問が増加

ーHudlが出している数値は、どのように選手たちに共有して、指導に落とし込んでいるのですか?

ユースでは、3ヶ月に1回二者面談や三者面談を行なっています。面談で、Hudlで分析したチームデータと個人データを活用しています。「チームとしてはこういうところが課題だから君にはここを頑張って欲しい」などと、数値を元に具体的なフィードバックが可能です。

抽象的に「何を頑張って欲しいのか」だけを伝えるよりも、「ここの数値が足りていないから、力を入れて欲しい」とアドバイスする方が、本人たちも納得して取り組めると感じています。

ー選手たちが自ら動画を見ることもあるのですか?

よく見ています。アプリを入れれば、いつでもどこでも見ることができます。

チームの映像よりも、自分個人の映像を見ている選手が多いですね。自分がいつどのタイミングでどんなシュートを決めたのかなど、気になるみたいで。

誰が何回動画を見たか、ログもとれます。「あの選手はたくさん試合の映像を見ているな」などとわれわれコーチ陣は把握しています。逆に、「あの選手は全然映像を見ていないな」ということもわかります。

ー映像をよく見る選手が、実際のプレーで変化を感じることはありますか?

一概には言えませんが、客観的に自分を見れるので、質問が多くなる選手は結構います。コーチに対して、「前回の試合では、こういうフォームでこんなシュートを打ちましたが、失敗しました。フォームを変えた方が良いと思いますか?」などと、自分から聞いてくる選手が増えました。

Hudlが、親子でのコミュニケーションツールに

ーHudlを導入してから、チームからの反響はあったのですか?

選手たちもそうですが、保護者の方々からの反響が一番大きかったです。先ほどお話ししたログを見ているとわかりますが、保護者の方々は映像をかなり見てくださっています。特にコロナ禍で練習や試合の見学が難しい今、いつでもどこでも選手たちの映像が見れるのでとてもありがたい、と。

ー小中学生年代ならでは、ですね。

はい。小中学生だと、まだ自分の携帯やスマホを持っていない場合も多く、親のスマホからHudlを見ている選手が結構います。保護者の方と映像を見る機会ができ、一緒にバスケを学ぶツールのようにもなっていて、すごく良いなと思っています。保護者の方から、「試合の映像がアップされているみたいだから、見てみたら?」と声をかけていただいたりも。

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ー最後に、近年特に注目されている「スポーツ映像分析」に対して、展望をお聞かせください。

Hudlでは、リーズナブルに、指導者が知りたいと思う情報をさまざまな視点から分析できます。お互いにHudlアカウントを持っていれば、チーム間での映像共有も簡単です。使用チームが増えれば、情報交換もし合えますし、日本のバスケ界がもっと成長するのではないかと。

今後、映像分析の活用は日本でもさらに加速すると思います。アメリカやヨーロッパでは、当たり前のように映像のスペシャリストがチームにいらっしゃいます。日本ではまだまだ指導者が分析まで行なっていることが多いですし、今後伸びていく分野だと感じています。

勝負のみを重視した指導に偏るよりも、バスケをする上で今の選手たちに必要な情報をチーム間で共有して指導していく方が、選手たちのスキルは伸びると信じています。僕だけの力では何もできないので、ぜひ他の指導者の方々と情報を交換し合って、共にバスケ界を盛り上げていければと思っています。



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