桐生第一高バスケ部が、県ベスト16から2年でウィンターカップ進出を果たした理由。
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桐生第一高バスケ部が、県ベスト16から2年でウィンターカップ進出を果たした理由。

Hudl Japan


ウィンターカップ群馬県予選大会で、現在2年連続準優勝中の桐生第一高等学校バスケットボール部。2019年の県ベスト16から大躍進し、今年見事にウィンターカップ進出を果たしています。
※県予選優勝校の前橋育英高校が関東大会優勝したため、ウィンターカップへ進出

その背景には、映像分析の存在がありました。Hudlを導入し、映像や数値をどのように活用することが結果に繋がっているのでしょうか?

宇都宮ブレックスユースチームで指導経験もあるヘッドコーチ 岡田研司さんに、お話を伺いました。


“作って終わり”の動画から、客観的に省みる手段に

Hudlを導入したきっかけは、サッカー部監督の田野先生が取り入れられていて紹介してくださったことです。大学で学生コーチをやっていた時に使ったことがあったので、ぜひ導入したいと思いました。


Hudlを導入するまでは、試合や練習動画をYouTubeにあげて「各自見といてね」と伝えるだけで終わっていました。動画を作るだけでも精一杯。

今は3年生の担任なので、本当に忙しいんです。授業後に部活があって、その後に生徒の志望理由書を添削したり面接練習をしたり。さらに中学生のリクルート活動、教材研究もあります。

Hudl  Assistは、映像さえ送ればタグ付けまでやってくれるので、助かっています。短時間で見たいものが見られるのもいいですね。例えばリバウンドのシーンのみ、シュートシーンのみなどと。アプリさえあればどこでも見られるので、お風呂でも見たりしています(笑)。


映像を「アップして満足」ではなく、しっかり活用するようになりましたね。同じアカウントでログインすれば共有できるので、指導者間でも認識をすり合わせやすいです。現状と対策について自然と話す機会が増えました。

生徒も、動画を見るようになってくれました。保護者の方々から「(子どもが)よく見ている」との声もいただきます。自分の出場シーンだけを選んで見ることもできるので、子どもたちもとっつきやすいのだと思います。


勝ちに導くことだけが、指導者ではない

桐生第一に来る前は、宇都宮ブレックスのスクールやユースチームに関わっていました。モチベーションが高く、一定の技術力を備えた子どもたちが多かったです。学校の部活動はさまざまなレベルの子たちが集まっているので、最初はとても難しかったのを覚えています。

全国大会を目指したい子もいれば、とりあえず楽しそうだから入部してくる子もいます。県の選抜メンバーだった子もいれば、全く試合に出たことがない子たちも。レベルとモチベーションがさまざまなチームを率いて練習を作ることに、苦戦しました。


最初はブレックス時代の経験を活かして、とにかくたくさん教えてあげたいな、と。「ブレックスのトップチームもこうしているよ」とよく言っていました。生徒も面白いと言ってくれて、自分の中では満足していました。

ある時、部活の中で上手くいかないことがあって「バスケットボールだけを教えていて良いのか」と考えるようになったんです。そこから「チームがどうあるべきか」「どんな方針でやっていくべきなのか」とチーム作りを重視して捉えるように。コロナ禍で学校がなくなってしまった期間も、本を読んだりYouTubeを見たりしてチーム指導の方針を見直しました。


まずは、チームの「大義」を置きました。「愛されるチーム・愛される人間になる」ということを掲げていますが、「愛されるために何をすべきか」をスタッフ含めて日々考えています。単純に強いことも、愛されるひとつの要素。でも、礼儀や他人への思いやりなども同じくらい重要です。整理整頓など、コート外での行動を見直すきっかけにもなっています。

チーム内で何かあった時にも、「それって、愛されるチームなの?愛される人間なの?」とブレずに振り返れられます。目標だけだと、叶わないことがあるんです。優勝と掲げていても、1回戦で負けてしまったり。その一歩先を見据えて「バスケを通じて何を得て欲しいのか」を考えることが大事だと、教員になって気づくことができました。

先日は進学先の志望理由書にチームの大義についてと、大義について思うことを書いてくれている生徒がいて。伝わっているのかなと思うと、嬉しかったですね。今後もブレずに持ち続けたいと思っています。

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「今、何をすべきか」データから気づき、確実な成長に

チームでの映像の落とし込み方としては、スタッフで映像を見て、生徒にピックアップして課題や改善点を伝えるようにしています。一方で生徒たちもかなり映像を見てくれているので、「こういう時はどうしたら良いですか?」などと聞きに来てくれます。


数値目標も追っていて、ミーティング時に共有しています。例えば、1試合にスリーポイントシュートを39本も打っている状況は多すぎます。もっとゴール近くでシュートにいける攻め方もしていこう、と伝えます。

個人のスタッツでは、ディフェンスにおいてボール保持者にどれほどプレッシャーを与えたり触れたりしたのかという「ディフレクション」の数値を大切にしています。コート上では把握しきれない、“貢献度”が目に見えてわかる数値です。本当に必要なのは誰なのか、メンバーを考える際の参考になります。


映像をきっかけに、戦術や練習内容を見直したことも。例えば、フォーメーションに重点を置いて練習している時期がありました。でも振り返ると、フォーメーションを使う場面はそもそも少ないなと。一部フォーメーションに割いている時間を削って、他の練習に当てました。


客観的に指針を示してくれるのが、データです。データを元に、スリーポイントシュートの成功率が一番高い場所を出して練習位置を調整したり。アシストが得意なサイドを算出したりもしました。かつHudlではこれらの数値が映像とともに見られるので、現状が把握しやすいですよね。

生徒たちも自ら工夫してくれています。「この角度からパスを受けて、この位置でシュートをすることが多いから練習しよう」などと。実際あまり試合に出ていなかった子が工夫して練習してくれて、今では中心メンバーとして活躍しています。


カギは徹底的なスカウティング。相手を知ることが勝利に繋がった

他チームの分析に関しては、対戦相手の弱みと各選手の特徴を把握しています。どこにつけ入るスキがあるのか、生徒たちと映像を見て確認します。

今のチームは身長の低い生徒が多いので、戦術で工夫する必要があります。細かい部分までスカウティングをして、プレーに落とし込むことを意識しています。

分析・対策したことが試合で発揮できた時は、嬉しかったですね。2020年のウィンターカップ群馬県予選の決勝が印象的でした。「この流れで、このフォーメーションが来たらこの止め方をしよう」と話していたのが、見事にハマって。ベンチからも、「次これ来るぞ!」と全員で中に声をかけていたのを覚えています。


分析については、私も日々勉強中です。海外のデータで注目しているのが、ユーロリーグ(ヨーロッパ最高峰のバスケットボールリーグ)。全体で勝ちにいく方針のチームが多いんですよね。NBAも見ますが、個々の身体能力があるからこそ活きるプレーも多くて。ユーロリーグはチーム戦術が参考になるので、よく映像を見ています。

情報収集は、Twitterですることが多いです。最新の海外のプレーを紹介してくれているようなアカウントもあるので、気になったものをチェックしています。昔ながらの戦術ややり方ももちろん大切だと思います。でも最新のものも臆せず取り入れていきたいので、良いなと思ったら積極的に取り入れてみています。

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育成年代では、映像を見る習慣を作ることが重要だと思っています。なぜミスをしたのかを自分で考えるようになるからです。大学以降になると、手取り足取り教えてくれる機会はほぼありません。この先成長していくには、自分で課題を把握し解決する力が求められます。

育成年代では、映像を振り返ることすらしていないチームが多いのが現状です。試合で、同じフォーメーションに引っ掛かり続けてくれることも多々あります。あまりスカウティングされているイメージがありません。映像を活用するようになればバスケットボール界のレベルも底上げできると思うので、ぜひ取り入れてみていただきたいですね。


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Hudl Japan
スポーツの映像分析システムを開発しているHudl(ハドル)社の日本チームです。 様々なTipsや海外事例、さらには国内のユーザーインタビューなどを定期的にお届けしていきます。 #Hudl #スポーツコード #ワイスカウト