5部でも、プレミアリーグレベルの分析を。英ソーリハル・ムーアズ・フットボールクラブの事例
ソーリハル・ムーアズ・フットボールクラブは、イングランド ナショナルリーグ(5部相当)に所属するクラブです。創設15年の若いクラブですが、Wyscoutとハドルスポーツコードを活用し、3〜5年以内のプロ参入を目指しています。
日々のスカウティングやリクルーティングでどのようにツールを活用しているのか、テクニカルディレクター Craig Cope氏とヘッド・アナリスト Megan Reesby氏にお聞きしました。
※Wyscoutについて:400以上のリーグの映像とスタッツのサッカーデータベース。選手のスカウティングから、現場でのチーム分析まで、様々なニーズに答えます。
※ハドルスポーツコードについて:試合中のリアルタイム入力、分析コードウィンドウのカスタマイズ、プレイリスト作成などができる分析ツールです。
プロ化に向けて重要な一角を担うのが、Wyscout
複数クラブでアナリストとして従事したのち、2018年にソーリハルにやってきたのがテクニカルディレクターのCraig Cope氏です。
「とても興味深いチームです。直近2年の投資をもとに、プロ化を進めようとしています。次の3〜5年でEFLリーグ1(イングランドプロサッカーリーグ、3部相当)に昇格することが一番の目標です。良い選手を獲得し、アカデミーのレベルをあげることに力を入れています」
Cope氏にとって、Wyscoutは欠かせないツール。2013年にチェルトナム・タウンFCでアナリストとしてのキャリアをスタートさせて以来、Wyscoutを使用しています。
Cope氏「Wyscoutがあれば、欲しい選手やプレー場面の動画をすぐに切り取ることができます。個々の選手の動きを取り出して追えるので、スタッフとのミーティングで重宝しています」
データから“ソーリハルサッカー”にあう選手を
Cope氏は、リクルーティングにもWyscoutを活用。ソーリハルでは、クラブのゲームモデルに基づき選手獲得における指標を設けており、プレースタイルに合った選手を見つけ出しています。
Cope氏「Wyscoutから客観的なデータを得られるので、獲得を考えている選手の比較や評価が十分にできています」
クラブと相性の良い選手かどうかを見極める手段として、データが活かされています。その代表例が、Joe Sbarra選手です。数ヶ月のレンタル契約期間を経て、2020-2021シーズン初めにバートン・アルビオンFCより移籍してきました。
Cope氏「プレースタイルなど、クラブが求める選手かどうか判断するためにデータを用いました。データと映像から予測した結果、12〜18ヶ月でチームに馴染み、エースミッドフィルダーになりえると判断したんです」
3分で、前半の映像とスタッツを共有できる
ソーリハルのヘッド・アナリストMegan Reesby氏は、2017年9月にクラブへ参加しました。主に自チームや対戦相手のスカウティングを担当しています。
Wyscoutとスポーツコードは、彼女にとっても欠かせないツールです。
Megan Reesby氏「対戦相手を想定した練習を組めるよう、スタッツや映像、練習のポイントをまとめ、スタッフ陣へレポートとして提出しています」
さらに、スポーツコードは「アナリストにとって必要なもの」だと続けます。
Megan Reesby氏「スタッフや選手は、いつでも自分たちの映像にアクセスできます。すぐに振り返って、プレーを修正できるんです。スポーツコードを活用するチームとしないチームとで、明らかに差が出ると思います」
試合中の分析にも、スポーツコードを活用しています。試合映像をリアルタイムでレコーディングし、ハーフタイムにスタッツと映像を合わせてベンチへ共有。「前半終了の笛が鳴ってから3分程度でデータの準備は終わっています」と、スポーツコードのスピード感を賞賛します。
Megan Reesby氏「ナショナルリーグ(5部相当)のチームでも、プレミアリーグレベルの分析を行なえるんです。ハドルスポーツコードがあるから、アナリストとして、より成長することができています。スポーツコードの導入は、必ず価値ある投資になりますね」
<参考記事>