清水エスパルス・山本真希ユースコーチが語る、映像分析の進化によるポジティブな変化とは?
映像分析ツール『Hudl(ハドル)』は、試合や練習動画をアップロードするだけで、24 時間以内にスタッツ集計やタグ付けなど詳細なデータ分析を代行。チェックしたい部分だけを抽出できる便利さもあり、世界中のスポーツチームで映像分析の一翼を担っています。
Jリーグ・清水エスパルスのユースチームも、以前からHudl Assistを活用し、今シーズンからは『Hudl Focus Flex カメラ』(以下、Focus Flex)を取り入れています。『Focus Flex 』は、映像を自動で撮影、映像の取り込みや共有、画角の変更も簡単に行なうことができます。
今回は、伊達倫央(だて・みちひさ)育成部長、山本真希(やまもと・まさき)ユースコーチに、Hudl の活用方法や『Focus Flex』を導入した理由について伺いました。
現役引退し、指導者の道へ。山本真希コーチが大切にすることは?
ー山本さんは2020シーズン限りで現役引退、現在は指導者として活動されています。ユースの選手と接するなかでは、どのようなことを意識していますか?
山本:まずはコミュニケーションをしっかり取ること。人それぞれ考え方や意見は違うので、それをしっかり聞きながら対話できたらいいなと常に考えています。もともと引退したら指導者をやりたいと思っていたので、やりがいを感じています。
ー清水エスパルスは以前からユースチームでもHudlのサービスを導入されているとのことですが、具体的にどう映像を活用されているのかについてお聞きしてもよろしいでしょうか?
山本:ユースでは普段のトレーニングと試合の映像を毎試合撮影しています。とくに試合の映像を切り取って、選手とのミーティングで流しながら振り返るようにしています。トレーニングでも、選手たちの戦術理解や動きの質などを映像を通して確認しています。
選手たちの動画の視聴時間が少しずつ伸びているので、そういったところから選手にとっていいものなんだろうなというのは感じています。Wi-Fiがあればすぐに動画がアップロードできるので、選手との映像共有という部分でもありがたいですね。
ー山本さんは選手を引退されてから指導者として活動されていますが、実際に分析の作業など手を動かしてみていかがですか?
山本:他の分析ツールと比べてもHudlは確実に作業スピードが早いですし、いろいろな場面でタグ付けがされているので、すぐに見たいシーンを見れるというのは、指導者としてすごく時短になるのでありがたく感じています。
「自分のプレーにフォーカスできる」チーム力の強化につながる映像分析の活用
ー今シーズンからは、『Focus Flex』も導入されたそうですね。
伊達:近年、高校年代のチームが続々とAIカメラを導入している流れがあるなかで、我々も今シーズンのスタートにあたってそうした話が挙がりました。以前からトップチームがHudlのサービスを使用していたり、ユースのスタッフもHudlを使って試合の分析をしていたりしていたので、スムーズに導入できるのではないかと思いました。現在は、2台のカメラを活用しています。
ーアウェイへ遠征することも多いかと思いますが、カメラの設置や持ち運びなどについてはいかがでしょうか?
山本:だいぶ慣れてきて、スムーズに設置できるようになったと思っています。風が強い日などは倒れないか心配なので、ポリタンクを使って固定するなど工夫しています。
ー映像分析などの技術が進化しているなかで、選手たちにはどのような影響があると感じていますか?
山本:僕が子どもの頃は数値化できるものは少なかったと思いますが、今は自分の動きやプレー強度なども分かりやすく数字や映像で出していただけるので、より自分のプレーにフォーカスできると思います。見つかった課題に対してトレーニングで取り組んで、という繰り返しができるという意味では、すごくポジティブな変化なのかなと思います。
ーHudlアシストとの連携についてはいかがでしょうか?
山本:Hudlを通じていろいろなカテゴリーのコーチが見られる状態になっているので、動画を見たことによってトップチームの指導者と「この前のユースの試合はこうだったね」という会話も生まれています。そういった意味で、トップチームとアカデミーがコミュニケーションを取る機会も増えていると感じています。
ー最後に、Hudlの導入を検討しているチームの皆さんにメッセージをお願いします。
山本:まずは時間を短縮できるという点で、すごくメリットがあると思います。映像分析に関しても、Hudlを導入することでいろいろなシーンをすぐに振り返ることができるので、それがチーム力の強化につながるのかなと思います。