スポーツコード7年目の転機「スタジオに食いつかない人はいないと思います!」柏レイソル 岡村 保志テクニカルスタッフ
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スポーツコード7年目の転機「スタジオに食いつかない人はいないと思います!」柏レイソル 岡村 保志テクニカルスタッフ

今年もタイトなスケジュールの中で各チームがしのぎを削るJリーグ。J1を戦う柏レイソルが、実は今年から分析テクノロジーを大幅にアップデートさせていました。アップデートに至った理由や実際の使用方法などについて、柏レイソル在籍5年目のテクニカルスタッフ、岡村保志さんに伺いました。
(聞き手:Hudl 高林

──今日はお時間いただきありがとうございます。まずは岡村さんのプロクラブでの経歴を教えて下さい。

岡村:筑波大学院でコーチ学の勉強を学んだあと、横浜F・マリノスに加入しました。最初の3年間は提携している日本工学院のサッカーコースで指導。その次にマリノスジュニアユース追浜のコーチを3年間、マリノスのトップチームでコーチとして相手チームの分析を5年間担当してきました。その後レイソルに声をかけてもらい、テクニカルスタッフに就任。現在5年目を迎えています。

──ジュニアユースからトップチームにスタッフが昇格するというのは珍しいのかなと思いますが、なにかきっかけがあったのですか?

岡村:はい、珍しいと思います。当時のトップチームには大学時代から知り合いだった小坂さんがいらっしゃって、ちょうど監督が樋口さんに変わるタイミングでスタッフを増やそうということもあり、一緒にやらない?と声をかけてもらいました。

──やはり人のご縁なんですね…岡村さんは日本のサッカー界の中でもかなり長くスポーツコード、ハドルをお使いいただいているかなと思いますが、いつからご利用いただいていますか?

岡村:マリノスのトップに上がって3年目の途中にシティフットボールグループの参画がきっかけでMacとスポーツコードを利用するようになりました。当時Macを使うのも初めてでしたが、手探りの中で使いながら覚えてきた感じですね。

それまでも映像編集ソフトは使ってたんですが、DVDを焼いたりもしていましたし、カメラとPCをi.LINKで繋いで映像を取り込んでシーンを抜き出したり、という方法だったので、一気にデジタル化が進んだ感じがありました。

──はじめてスポーツコード触ったときはどうでした?

岡村:すごく効率的だと感じました。編集ソフトだと一個一個書き出したりする作業が発生しますが、スポーツコードならタグを付けていって必要なものだけオーガナイザーに入れておき、あとでまとめて複数試合分を書き出す、というフローで作業ができるようになったので劇的に変わりました。

レイソルに来た際も、一番最初にスポーツコードを契約してくださいとお願いしました。もう使い始めて7年目になりますね。

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──7年目!長く使っていただいてありがとうございます。それだけ気に入ってくださっているのは嬉しい限りです。現在のワークフローを伺えますか?

岡村:自分は対戦相手の分析を担当しています。スポーツコードで5−6試合をチェックし、必要なシーンをコーディング(タグ付け)していきます。その後必要なシーンをオーガナイザーに入れてまとめていますね。

Hudlもレイソルに来た当初から使っています。映像を共有するツールとして自分が使い慣れていたので。映像を確認してくれる選手は年々増えていますね。今年は特に観てくれている選手が多いです。フルマッチ(DAZN/スカウティング映像)、ミーティング映像、ゲーム形式の練習もできるだけアップロードしています。今年は特に選手から練習の映像から観たい、というリクエストが多くて。

── JクラブでもHudlを活用するチームがここ数年でかなり増えてえいるので、移籍元のチームで使っていたから、というのもあるかもしれませんね。
昨シーズンまではスポーツコードプロレビュー+ハドルシルバー、そしてワイスカウトをご利用いただき、かなりご自身の中で定まったワークフローだったと思うんですが、今シーズンからはスポーツコードエリートへのアップグレード、ワイスカウトのJ リーグスカウティング映像のオプションの追加など、かなり大幅にレベルアップしました。きっかけは何だったんですか?

岡村:オフシーズンにスタジオ(スポーツコードエリートユーザーが無料で使用できるドローイングツール)を見せてもらったのが一番ですね。衝撃でした。こんなに簡単にこのクオリティの描き込みができるの?って(笑)

元々、今シーズンから映像の見せ方を変えなきゃなと思っていたのですが、以前から使っていた編集ソフトだと限界を感じていました。ちょうどそのタイミングも重なり、スタジオを使わない手はないな、と思いました。

──今年変えなきゃ、と思ったきっかけはなんだったのでしょう?

岡村:自分の感覚的に、選手が飽きてきてるんじゃないかなって思っていて。自分自身も飽きてた部分もあり、何か変えたい、よりよく見せたいと思いました。自分のスキルアップにもなりますしね。

昨シーズンまでは、スポーツコードで整理をして映像編集ソフトで描き込みしていたのですが、実際にスタジオを使用してみたら、かなり簡単に描き込みができましたし、最初に映像を見せたときに監督に「めちゃくちゃ見やすくなったな」って褒められました。普段自分が作った映像に対しての意見は言わないタイプなのですが、それくらい劇的な変化だったということなのかなと思います。

──選手からの反応はどうですか?

岡村:かなり見やすくなったという反応をもらっていますね。

──レイソルさんには世界で50クラブ限定のテスター段階から使っていただきましたもんね。

岡村:触るたびにアップデートがあるような感覚で毎回新しい発見がありました(笑)

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スタジオの操作画面。簡単な操作でハイエンドなグラフィックを挿入可能

──たしかにあの時期は本当に毎日に近いペースで修正改善してましたね(笑)スタジオでお気に入りの機能などはありますか?

岡村:やはりトラッキングのところですね。

システム、例えば4-4-2ならその並びがわかるように選手をディスクで繋いでトラッキングしたりしていますね。

ビルドアップのときに、ボランチの選手がどう動くかをずっと追いかけてくれるので、見やすいですよね。

ちょうど先日某Jクラブのコーチと「スタジオ使ってます?」という話になって、「めっちゃいいよね」って盛り上がりました(笑)スタジオに食いつかない人はいないと思いますよ!

──嬉しいエピソードですね。おかげさまでシーズン途中から使い始めてくださったところも含め、Jリーグでも現在10クラブ以上がスタジオを使ってくださっています。分析が2名いて、ふたりとも使いたいということでスタジオを2台ご契約いただいたりしているクラブもありますね。

岡村:自分としては映像と映像の間のトランジションにこだわりがあるので、最後の最後は元々使っていた映像編集ソフトを挟んでいますが、そこにこだわりがなければ、先程の会話したコーチも言っていましたが、スポーツコードとスタジオの中で編集作業を全て完了させられますもんね。

──トランジションのところはよくリクエストいただくんですが、海外だと本当にニーズが薄いようで…(苦笑)ただ、パワーポイントやキーノートのようなスライドもスポーツコードの中で追加できちゃいますし、スポーツコードとスタジオで完結させるメリットは大きいと思いますね。
そういえばいまってスポーツコード内で複数アングルまとめて分析されてるんでしたっけ?

岡村:してます。ちょっとあそこだけ時間がかかりますよね。

──むむ!?ちょっとワークフロー教えていただいてもいいですか…?

〜〜〜しばらく操作質問〜〜〜

──これで少し時短できますかね…?

岡村:ほんとちょっとだけですけどね笑 でも、そんなにストレスになるほどのことではないので大丈夫です!

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──スポーツコード上では2アングルですが、最終的にどっちを使うか決めて書き出している感じですかね?

岡村:そうです。監督が結構近い(DAZNの)映像を好むこともあるんですよね。

──なるほどです。スポーツコード・スタジオの中で完結させちゃえばミーティング中にDAZN映像/スカウティング映像のアングルを切り替えることもできますし、もっと便利になるはずです!ワイスカウトはどんなときに使っていますか?

岡村:海外の選手を観たり、あとは新加入の外国人選手、Jリーグでのプレー映像が少ない選手の分析をするときに過去の映像を遡ってチェックしたりしますね。

コーチングスタッフの中ではGKコーチが一番使っていますね。今年から導入したPKツールをかなり活用させていただいています。選手としては、ゴールマウスの図(どこのコースに何本蹴ってその結果がどうだったか)があるだけで全然違うらしいんですよね。視覚的にパッと覚えやすいということで好評みたいです。

──嬉しい限りです。ストップ率調べてみなければ!
(後記:執筆時点での2021シーズンのJ1リーグでの被PKは1本、それを見事ストップしていました!)

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Wyscout内のPKツール:コースなどが一覧できる

──岡村さんのワークフローはだいぶ色々聞かせていただいたので、次は監督の話を聞かせてください!ネルシーニョ監督もワイスカウトを利用しているという噂を聞きましたが(笑)

岡村:監督は主に自分たちの試合の振り返りを行っています。ワイスカウト上でイベント(シーン)を検索できると思うのですが、その方法を利用しては自分でワイスカウト上で映像を検索しているようです。

──レイソルさんは監督専用のアカウントもご契約いただいていますもんね。

岡村:そうです、いつでも使えるように(笑)
監督は新しいものは積極的に取り入れようとする姿勢があるので、それは本当にすごいなと思いますね。

──僕はネルシーニョさん自身がスタジオを使い始めてくれないかなと楽しみにしていますが笑

岡村:そうですね(笑)
ただ、スタジオでの加工が必要なときは僕にリクエストしてきてくれますね。この映像、お前がいつも使っている丸つけて線でつないでトラッキングさせるやつで加工してくれ、みたいな。

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ネルシーニョ監督も利用しているスカウティング映像オプション:シーン内でDAZN映像とスカウティング映像を切り替えながら見ることができる

──現在課題を感じていることはありますか?

岡村:Hudlで今はフルゲームをアップしてるだけなのですが、選手によっては自分のプレーしているところだけみたいとかもあるのかな、と思ったりします。それってできるんでしたっけ?

──上位プランにアップグレードしたら可能です!Hudl上でタグを元に絞り込みながら映像見ることもできますし、DAZNとスカウティング映像を切り替えながら見ることも可能です。
現状のプランでも選手が映像見ながら自分で気になったシーンを切り取り、コメント、丸や線などの描画追加までは簡単にできます。iPhone, iPadならオフライン再生オプションも使えます!

〜〜〜再び操作説明〜〜〜

岡村:これいいですね。自分で映像編集できるアプリケーション無いですか?って聞いてくる選手もいるので、この機能教えてあげようかな。

──是非お願いします!

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岡村さんがいいね!と言っていたHudlのクリップ作成機能。右下のボタンをクリックするだけで簡単に映像を切り取ることができる

──最後に、今後Hudlに期待することなどあれば教えてください!

岡村:今でも十分じゃないですか?笑
逆に自分としてはまだライブコーディングしたことなかったりしますし、現状の機能をもっと使いこなしたいなと思っています!

──また驚きをご提供できるようにがんばります!今日はお忙しい中ありがとうございました。残りのシーズンも頑張ってください!

写真は全て ⓒKASHIWA REYSOL

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スポーツの映像分析システムを開発しているHudl(ハドル)社の日本チームです。 様々なTipsや海外事例、さらには国内のユーザーインタビューなどを定期的にお届けしていきます。 #Hudl #スポーツコード #ワイスカウト