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Jクラブで分析官を経験。小井土正亮・筑波大蹴球部監督が語る、分析の変化

約200人の部員を抱える大学サッカーの強豪・筑波大学蹴球部。チームを率いる小井土正亮監督は、柏レイソルや清水エスパルスで分析官を務めた経験を持ちます。

部内には“分析官”の役割を果たす学生も据える(前記事参照)など、積極的にデータを取り入れている小井土監督。Hudlを活用することによって、チームの強化にどのような変化が生まれたのでしょうか。自身の現場での経験を基に、お話いただきました。

今と昔の“分析官”の違い

私は15年くらい前に、Jクラブで分析の仕事を始めました。当時はHudlのような分析ツールはなかったですし、VHSのアナログデータをどうデジタル化するのかで悩んでいましたね(笑)。

筑波大学蹴球部でも、Hudlを使い始めるまでは、試合映像をハードディスクに保存して、USBにコピーして……という形で運用していました。スタッフから渡されたUSBのデータを見たら、「あのデータ入ってなかったぞ!」なんてこともあって。


今はHudlのおかげで、データを移す手間がなくなりましたし、ネット環境さえあればどこでも試合を見られるようになりました。映像の一部にタグを付けることもできるので、「ちょっとあのシーンだけ見返したいな」という時にも役立っています。スポーツにおいて分析力は重要な部分ですが、そこにかかる手間はかなり省略されてきていると思います。

そもそも私が分析の仕事を始めた頃は、映像を扱える人が多くありませんでした。“映像を少し繋げられる”というだけで、Jクラブに呼んでもらえましたからね。それが今は、選手自身が編集を行なうチームもありますし、世の中の映像へのリテラシーは上がってきています。

そういう意味では、分析の仕事自体へのハードルは上がってきているのかなと。求められるスキルやスピードが格段に上がってきている中で、テクノロジーを駆使できるアナリストが必要とされているのではないでしょうか。

Hudlが担う“コミュニケーション”の役割

筑波大学蹴球部には約200人の部員がいて、アナリストとして活動している学生もいます。次の対戦相手の試合映像を分析して、トップチームのミーティングでプレゼンをして……という仕事をしてくれています。試合に出ていなくても、200分の1として、勝利のために自分にしかできないことを全うしているんです。

私も、ただ単に学生がやりたいからやらせているのではなく、やる以上はチームにプラスになるものを求めています。今はアナリストもトップチームの一員ですし、選手とともに共闘できていると思います。

200人という大所帯なので、そういう”筑波らしさ”があっても良いと思います。サッカーというキーワードをテーマに、選手以外にも様々な人材が集まってきて、勝利のために共闘する。学生にとって、試合という学んだことを活かせる現場があるのは、教育面でもプラスでしかないですよね。


今はHudlというプラットフォームがあるので、選手にもデータを可視化しやすくなっています。選手に対して「あのシーンは見返したか?」と確認できますし、見ていなかったとしても、後ですぐに見てもらうことができます。指導者が分析をすることはもちろんですが、選手とのコミュニケーションの幅を広げるという意味でも、非常に良いツールだと感じています。

具体的にどれくらいのデータを活用しているとか、どれだけ勝敗に影響しているのかを断言することはできません。ただ、データを見て初めて気づくことは数多くあります。最終的には監督、指導者が、それをどう活かすかが重要です。多くのデータが取れるようになった分、何をピックアップするのかも考えないといけないですし、そこで差をつけることができると考えています。


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